茨城県土浦市にある大聖寺、真言宗豊山派のお寺です
建てられたのは長徳元年(995年)、
今泉寺という名前で、いまより少し離れた場所にありました
大聖寺は土地の支配者によってたびたび改名や移転がありました
残念なことに何度も火災に遭い、本堂を消失した歴史があるそうです
本尊は不動明王で市の文化財にも指定されています
不動明王
疫病退散の守護神や煩悩を断ち切る仏ともいわれています
龍神伝説
いまから300年近くも前のこと。その頃、この地方では雨がふらず人々は困っていました
このままではどうなることかと悩んでいると、
大聖寺の住職 霊天和尚を中心とした雨乞いがはじまりました
しかし、雨は一向に降りません。ひたすら雨乞いを続け何日も過ぎていきました
ついに結願の日。和尚は疲れきっていましたが渾身の力で雨乞いを続けると、
日没の頃、急に辺りが暗くなり大きな雨雲が現れ雷鳴が響きました
そして雨雲から巨大な口を開けた龍が現れたのです
龍は和尚めがけて飛びかかってきました
和尚は「待っていたぞ神龍!」と叫ぶと、念珠を投げつけ飛び散った珠が龍の宝珠に当たりました
すると龍は和尚から離れ、雷が光る雲の中へと去ってきました次の瞬間、
空から滝のような雨が降ってきました。よく聞く雨乞いと龍神の物語です
興味深いのはこのとき現れた龍の爪がお寺に残っていることです